シマノのハイCPロッド選び方は簡単、注目する所は一箇所だけ

New ロッド

こんにちは釣具マニアです。

最近のロッドの流行といいましょうか、ロッドのブランクスに(パイプ状の竿の部分)カーボンテープをX状に巻いております。

何でもねじれに強くなるそうですが・・・。

これって本当に本当でしょうか?



今日はM君とS君と釣具マニアの3人で釣行です。

S君が新しいショアジギングロッドを買ったそうで、テストを兼ねてショアジギングに行く事になりました。

「釣具マニアさん、新しいショアジギングロッドを買いました」

「ああ、このロッドね~」

「どうでしょうか?」

「あの~どうでしょうか?と言われましても、見ただけじゃ分かりませんが・・・」

「そうですか、釣り道具屋さんにX状にカーボンテープを巻き〆てるんですよ!と言われて~ 結構安かったんですよ~」

「X状ね~流行だからね~」

「なんですか!その物の詰まったような言い方は」

「それってさ~シマノのロッド?」

「えっ、違いますけど・・・」

「そう・・・」

「なんですか、何か問題があるんですか」

「いや、安いというのに、ちょっとね~」

そんな話をしていると、M君が口を挟んできました。

「ロッドの話はいいから早くジグぶん投げましょうよ!」

(M君これからはマッスル君)と呼びます、元々投げ釣りが得意な釣り人です。

自称パワーキャスターで何より遠くまでぶん投げる事に快感を感じるそうで・・・。

更にマッスル君は遠投力向上の為に筋肉を鍛えに鍛えております。



さてマッスル君にそくされて、釣り道具の話は早々に切り上げ、ジグを投げる事に・・・。

マッスル君、60グラムのジグを結ぶと目がギラギラ輝いてまいりました。

先ず第一投!

「どっせい!」

ブシュ

ロッドが極限まで曲がると60gジグがぶっ飛んでいきます。

正直60gのジグを投げる所ではありませんが・・・。

マッスル君は近くにポイントがあっても遠投する遠投馬鹿・・・。

いえ遠投マニアなのです。



所で、S君ですがマッスル君の遠投をまじかに見たせいか、フルキャストを試みるのですが、力み手伝い、マッスル君より飛ばない。

しかも、右に飛んだり、左に飛んだりと飛距離以前に狙いがが定まっていない様子です。

マッスル君

「むううん、S! 腰のひねりと左手のリードがおかしいぞ!」

マッスル君のアドバイスを受けて、ジグの遠投を試みるのですが・・・。

ジグは左側に大きく逸れて跳んでいきます・・・。

しかも隣りのマッスルとラインが交差するのでマッスルのジグに絡んでしまいました。

「むう~ロッドが右に左にねじれてるようだが・・・」



マッスル君、どうやら、S君のロッドの欠陥に気付いたよう。

「ふん!俺にそのロッドを投げさせて見ろ!」

マッスル君がS君のロッドをひったくるように奪うと、ジグの垂らしを大きいめに取り、テイクバックを取ってフルキャスト!

ロッドは大きく曲がりながらジグを弾き飛ばすと・・・

飛距離は出ましたが・・・。

ジグは左に逸れるように飛で行きました。

「むう~ このロッドすぐにねじれて曲がるロッドね~」

今のロッドの曲がりと穂先が収束をみて、このロッドの正体が分かりました

クソロッドと断定します。



「S君そのロッド安くて良いと言われて買ったみたいだが、正直クソロッド認定だ!」

「ええっ!クソロッドなんですか・・・」

ショックのあまり、クソロッドを抱えて屈みこむS君

精神が深~い海に沈みこむように、落ち込んでいます。

「S君、ロッドは外観だけではなかなか良いか悪いはわからない物だ」

「そうですか~」

「特に最近は最外層にX状にカーボンテープを巻くとユーザー受けがいいから、メーカーが申し訳程度に巻いたりするロッドも多いんだ」

「そ、そうなんですか!じゃあ、僕のは・・・」

「ラッピング程度だな・・・」

「ラッピング・・・?」

「つまりロッドの見栄えを良くする為に綺麗な金糸、銀糸を巻いて見栄えをよくするのと同じ程度ということかな・・」

「・・・・」



「シマノだったらな~」

「シマノだったらとは?」

「X状にカーボンテープを巻くのはシマノが始めた事だが、シマノはテープを内層と外層に蜜に巻くことで捩れに強いロッド作りをしている」

「むう~それは、釣具マニアさん、それは鍛えられた筋肉という事か?」

マッスル君が反応してきました・・・。

「特に内層にX状にカーボンテープを巻くのはシマノだけだ」

「それは・・・もしかしたらインナーマッスル!!」

マッスル君 興奮の為かポージング

「・・・・」

「・・・まあ、その例え方が正しいどうか分からんが・・・」

「むう~」

「もういいから、そのポージング止めろよ・・・」

「むう~」

「・・・・」

「それで、外側のカーボンテープだけど」

「アウターマッスル!!」

「・・・・」

「ポージングはいいから・・・」

「普通メインカーボンとして縦の繊維のシートと横方向の繊維のカーボンシートを組合して縦にも横にも強くなるのだが」

「横紋筋と平滑筋!!」

「・・・・」

「ちょっとマッスル! 話の途中に割り込むなよ」

「むう~」

「ポージングも止めろ!」

「話が途中からになったが、更に斜めの45度方向の繊維を組み合わせると今度はねじれに強くなるんだな」

「上腕二頭筋!!」

「・・・・・」

もう頭が筋肉なマッスル君は無視して話を続けることに・・・。



「でもこのやり方だと、シートを重ねて巻くぶん、ロッドが重たくなる」

「なら他のメーカーも内層、外層にカーボンテープを巻けばいいじゃないですか?」

頭が筋肉じゃないないS君が疑問を投げかけてきます。



「カーボンテープを巻いた状態を想像してみよう、チューブにテープを巻く時、テープ間が空けば凹が、テープが重なれば凸ができる、少しのづれで凹凸ができるよな?」

「ええ・・」

「その上にフラッなシートをくるむと隙間ができるよな?」

「ええ・・」

「この隙間をというが、シマノの方式はが発生しやすいので、シマノ以外はやりたがらない」

「なるほど!だからやったとしても外層だけなんですか」

「そう最外層だけなら問題ない、さらに申し訳程度に巻くのは論外だ。

内層にカーボンテープを巻くのが理想だが、ロッドを作る際、結構熟練した技術が必要なんだ」

「う~ん」



「これは熟練したシマノの伝統とも呼べる技術なんだ」

それを聞いたマッスル君!

「むう~3千年の歴史を刻む一子相伝の技」

北斗剛掌波!!あちゃあ!!(# ゚Д゚)つ

「うわっ!(°◇°;)

「どわっ!(°◇°;)

「あぶねえだろ!! 気を放っんじゃない!!o(*≧д≦)o

頭の内層側が筋肉でスパイラルしているマッスルくんでした・・・。



シマノロッドの特長

シマノのロッドは先調子気味で、指向性の高いロッドが多いです。

特に投げ竿の評価が高く、投げのシマノと呼ばれていた時期もありますね。

キャストフィールを意識した作りで、スパッと切れのある感触は多くの人を魅了してきました。

シマノのルアーロッド全般に言えることですが、

持ち重り感の無い作り。

キャストした時の穂先の収まりの良さ。

狙った方向に飛ばし易いアキシュラー性はキャスティングを重視した作りこみはシマノロッドの特徴といってもいいでしょう。



ねじれに強く指向性が高い

シマノの指向性(狙った方向に飛ぶ)の高いロッドはねじれの強さから生まれます。

ロッドにはキャストした際、色々な方向のベクトルが掛かります。自分の狙った方向以外にもロッドがねじれるようにぶれてしまいます。

ロッドがねじれて、ぶれるとどんな事が起きるかといいますと。

自分が投げようとした方向より左に流れたり、右に流れたりしてルアーが飛んでいきます。

このような事はクソロッドによくあることです。



後ろから眺めているとクソロッドは竿が曲がってから戻る時に波打つように右にブレたり左にブレたりするのが良く分かります。

更にダメダメなほど手元近くからブレて波打ちます。



それに反して良いロッドは右に左にブレがありません。

また曲がってから元に戻るまで(ロッドが収束率が高い)が早いのが特長です。



このような指向性の高いロッドはエネルギーが1方向に向くので無駄に力が逸れない。

そして狙った方向に飛びそして飛距離も伸びます。

感覚的な事を言えば、このようなロッドはスパッと切れ味があるようキャストフィールが生まれます。



ねじれの強さはX構造から生まれる

このねじれの強さは縦方向に対して45度の方向にカーボン繊維をまく事で生まれます。

シマノ場合カーボンテープほ内層右45度、外層左45度にクロスするようにカーボンテープを巻き締めることで非常にねじれに強いブランクスを作る事ができました。

これをスパイラルXと呼びます。

出展 Amazon テープ・シート・テープのスパイラルX


巷に溢れるなんちゃってX構造のロッド

シマノ以外で最外層にX状にカーボンテープを巻いているロッドも見受けられます。

この中には外側だけ、しかも申し訳程度にカーボンテープをX状に巻いたものが見受けられます。

このように、申し訳程度に巻かれたカーボンテープはロッドに対していったいどんな働きをするのでしょう?

結論からいえば何の効果もありません。



このなんちゃってX構造ブランクスには2種類のロッドがあります。

一つ目はカーボンシートの繊維を45度バイアス状にまいているため、最初から捩れに強い



もう一つ目はS君のロッドです。

カーボンシートも45度に巻かれていない、カーボンテープも申し訳程度。

このロッドは捩れやすく、指向性も無い。



ロッドが破断するのは

ロッドが曲がるときの断面を想像してください。

通常ロッドは中が空いている新円ですね。

これをパイプと呼びます。

パイプを曲げると曲がった箇所は潰れて楕円になります。

更に曲げるとより楕円になり楕円の両サイドが裂けるようにロッドは破断します。



通常のロッドはこの破断を避けるために横方向の繊維を組合して破断しないようにする。

ただ縦と横方向だけの繊維では破断しにくいロッドは作れますがロッドはねじれてしまいます。



シマノは破断しなくてねじれないロッドを作る為に45度のテープをクロスする事で解決した訳です。



ラッピングをX構造というのは流行り

横と縦にのカーボン繊維を組み合わせる事で破断しないロッドができました。

次はねじれに強いロッドを作ろうとすれば、カーボン繊維を45度の方向にまけばいいのでというのは前文で説明したと思います。

ただロッドに45度のカーボンテープを申し訳程度に巻いただけではねじれには何の効果はありません。



効果があるのはカーボンテープを密に巻く必要があります。

違う言い方で言うと、巻いたテープの総量を多くするという事。

45度のカーボンの総量が多いほどねじれに強い

申し訳程度のカーボンテープは総量が少ないのでねじれには弱い。



じゃあ何でこんな事をするのでしょうか?

答えは簡単です、最外層にX状にカーボンテープを巻いたロッドが流行りだからです。



ユーザーさんはX状のラッピング程度にまかれていても、流行に惹かれてるんですね、真意が分からないまま・・・・。

でもこれは仕方なのない事かも知れません。

メーカーは売り手ですから、ユーザーの好む物を作ります。

ただ、良心的なメーカーはすでに45度のカーボンシートを1プライしていますよ。

外見で判断できないのがロッドなら、外見で惹きつける為にX状にカーボンテープを巻くのです。



シマノしか本当のX構造ブランクを作らない

シマノX構造ブランクスは他のメーカでは作り難い。

外層をX状に巻くことはできても内層をX状にカーボンテープを巻くことが難しいからです。


何で難しいのか?



ロッド作りはマンドレルと呼ばれる巻き芯にカーボンシートを巻くことで形作られます。

この際シートとシートの繊維方向違いを重ねるても隙間は発生しない。

たたカーボンテープとシートでは隙間が発生しやすいのです。



もう少し深堀しますね。

カーボンテープは巻く時の精度が少しでもズレると凹凸が生まれます。その上にシートを被せるとどのような事が起きるでしょう?

シート・シートは元々フラット同士ですが、テープ・シートの組み合わせはス(隙間)が発生しやすいのです。


スのあるロッドはクラック(亀裂)があるのと似た状態になります。

つまり破断、折れやすいロッドになってしまうんですね。



ロッド作りは人手作業です、シート、シートを重ねるのと違い、テープ・シートは熟練の技術が必要です。

これは長年、Xスパイラルというブランクスを巻いてきたシマノでしかできないブランクスの製法です。



ロッドを釣り道具屋で触ってみても良し悪しは分からない

もう一度言いますが、ロッドのブランクスを外見で判断しても性能は分かりません、釣り道具屋で少し振っただけでもそのロッドの性能は分からない。

でもシマノなら分かります。

シマノはロッドの作り方を表示しています。

スパイラルXと。



シマノのスパイラルXに注目

スパイラルXは右45度、縦方向のカーボンシート左方向に45度のカーボンテープで巻き締める製法です。

シートを重ねて巻く製法は重量が重くなります、シマノ製法はセパレートして巻くぶん重量が軽くなります。

これが軽くてねじれに強いにスパイラルXの特徴です。



シマノのロッド選び方は簡単! 誰でもハイCPロッドが選べる

シマノのロッドはスパイラルXと表示してますよね。

例えばショアジギングロッドなら価格帯の中で

一番安いスパイラルXと表示してあるロッドを選べばいい。



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シマノのロッドはスパイラルXを境にしてテイクオフするように
性能が急上昇します

ここがコスパの分岐点です。


釣具マニアの報告でした。

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