ヘチ釣りに必用な道具(ヘチ釣りラインから見える事実)

磯、堤防

こんにちは釣具マニアです。

釣りは突き詰めていくと、糸と針で成り立っているのですが、竿とリールに気を取られてしまって、ラインには無頓着な人もいます。

タックルの構成の中で竿とリールが目立ちすぎるのです、これも無理からぬ事なのかもしれません。

近場との事もあって、夕マズメ狙いだけの短時間ヘチ釣りをしようという事になりまして、当日 急にお誘いがありました。

釣具マニアですが暇を持て余していた訳ではないのですが、本当に暇じゃないんですよ、お誘いを受ける事に。

釣り場に行くと強引に釣りに誘ってきたC氏、リールにラインを巻いてくるのを忘れたようです。

タックルボックスを探してみても、予備のラインが入っていない。

暫く考えて末、釣り友S氏からスピニングリールに巻いてある、くたびれたラインを拝借して30mほど自分のヘチ釣りリールに巻き始めました。

「Cさん、自分良く分からないんだけど、そんなラインで大丈夫なんですか~、
なんなら、近くの釣り道具屋まで車出しますよ」

「何、言っちゃってるのC、ラインなんか消耗品よ、だいたいでいいのよ、だいたいで、なあ釣具マニア」

「いや、Cさん、本当ラインは重要ですから、ちゃんと専用ライン買いに行きましょうよ、まだ時間あるし」

「何言っちゃってるの、タイムイズマネー、釣りをする時間が少なくなっちゃうだろう」

「はあ・・・」

そして、日が沈めはじめ、海が茜色に染め始めると、

「きた!!!」

Cさんの興奮した声

「おお~引く引く~、チヌだ、チヌチヌ~」

プチッ!

「アデッ?」

ばれました、ラインブレイク。

「あおのれ~このチヌひようふほもの!

興奮と失意の衝撃から抜け出せていないのか、言語障害をきたしたもよう。

「ひま、ヒヌがははっふて・・・」

「・・・・すいません、日本語プリーズ」

「だからヒフが~」

可哀そうに目が完全に逝ています。

ふと目を上げるとS氏の竿から蜘蛛の糸のようにそよめくライン

うーんPEラインですか・・・

たぶんですが、イガイかコンクリに擦られて切れたみたい。

「だからCさんヘチ釣りは専用ラインじゃないと・・・」

「そうれへも~」

そこへ、絶妙なタイミングでS君、

「何にも考えないで適当なライン巻くから根ずれするんですよ、Cさん、折角掛けたチヌを逃しましたね、暫く無いな~、チャンスは平等ですからね、用はチャンスを捉えるか捉えないかで釣果は大きく違いますからね~」

ダウンしている人にテンプルへの打ち下ろしの一撃でした。



タックルの中で意外と気にされないのがライン。

ラインなんて安いのでいいや、と思っていませんか?

いえ、安いラインで十分な釣りもあります、そこはケースバイケース、ヘチ釣りのタックル構成はシンプルですが、それ故にラインの役割は大きいのです。

ヘチ釣りのライン

ラインには大きく分けてナイロン、フロロカーボン、PEの3種類があります。

この中で、ヘチ釣りに適しているのはナイロンライン。

理由としてナイロンラインは耐磨耗特性が高いからです。

意外と知られていない根ずれに弱いPEラインとフロロカーボン 

PEラインは根ずれには極端に弱いのです、PEラインはダイニーマと呼ばれる原糸を4本とか8本に束ねて撚る事でできた編み糸です。

ですから1本1本は非常に細い糸で成り立ってる。

8本撚りは更に細いと糸です。

ヘチ釣りのシュチュエーションを想像するとコンクリートでできた護岸などが想像できますよね、護岸は硬い障害物です、硬い障害物の周りに付着してるのは貝。

硬い障害物のエッジ、または貝などに擦れるとPEラインは極端に弱い性質があります、撚り糸ゆえに、1本切れてしまうとバランスが崩れて一気に強度が低下してしまう性質を持っている。

またフロロカーボンも同じく硬い障害物には弱く少し切れ目が入ると裂けるチーズのように裂け目から縦にバラけるように破断が始まり切れてしまいます。

PEラインの感度もシュチュエーションしだい

ガン玉だけのオモリですから潮に流されたりするとオモリから竿先までカーブを描きながら落ちていきます、つまりラインは直線でありません。

当然ながら魚が食べた時のアタリはカーブを描いた弛みの部分が吸収してしまうのでアタリを感じられないのです。

ヘチ釣りでは感度ナイロンラインの方が上

これがナイロン、フロロカーボンラインだと、どうでしょう?張りのないPEラインは弛みの部分が全て吸収してしまいますが、ナイロン、フロロカーボンは張りがある故に緩みが全て吸収することもありません、その為、振動をある程度伝える効果があります(極端ね例をあげれば、ラインがピアノ線だったらと考えて見ましょう、弛んでも張りが高い故に振動は手元に到達します)PEラインは張りが無く、軽く、水切れが悪い為、逆に感度は悪いラインとなるのです。

※PEラインのような低伸度はラインをピン張りにした時しか感度がないと言うのが結論です。

ヘチ釣りラインに求めるもの

仕掛けの落としやすさ

ガン玉を落とすとなるとラインがどれだけ抵抗なくガイドから滑り落ちていくかということになります、つまり抵抗が発生しないラインが必要になる。

ラインがガイドから滑り落ちる抵抗の原因は一つだけでは無く、より多くの原因が集まってラインが滑り落ちる事を阻害します。

直進性

ラインが波打っていれば、波打つラインの湾曲部分がガイドに当たる事で抵抗になります、これが抵抗の1つ目

直進性はPEライン、次がナイロン、そしてフロロカーボン

水切れ、撥水性

ラインに付着した水が落ちないと水の表面張力が働きブランク表面へ付着しようとします得にPEラインは編み糸ゆえ水を含んでしまい、極端に撥水性が悪い。

水切れ、撥水製はナイロン、フロロカーボンは表面に特殊加工を施している物が多く滑りやすく撥水性が高い。

まとめると下記の3つ
  • イガイのような貝、硬いコンクリなどのエッジの擦れに強い
  • 糸がふけた時の感度が高い
  • 仕掛けを落とす時のライン抵抗が少ない

この3つを総合的に見てナイロンラインをおすすめします。

更にナイロンラインをヘチ釣り専用に絞り込む

ヘチ釣りラインは上記3点の特殊加工を施す事で適したラインになりますが、もう一つ欲しいのがマーキングです、

ピン張りで魚のアタリを竿先、または手に伝わる事よりも、送り込んだラインの動きを目視で捕らえる方が効率的なため、ラインにマーキングを施したものが絶対使い易い。

つまりラインがヘラウキなどのトップと同じようにアタリを感知するセンサーになる。

ヘチ釣りでおすすめライン2選

サンヨー APPLAUD 落としこみチヌしましま

出典 Amazon

APPLAUDの耐磨耗特性は高く根ずれ強さには定評がある、マーキングカラーは オレンジ×ブラック か ブラック×ピンク が見やすくおすすめです。

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サンライン 黒鯛IZM落とし込みMARK-WIN

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マーキングのピッチが細かく僅かなラインの動きを捉えやすい、グリーンとオレンジの2色マーキングで順光、逆行、時間帯、晴天、曇天時の光の変化に対応できる、このマーキングピッチはヘラウキのように僅かな変化を見逃さない。

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ラインがあれば釣りはできます、しかしながら魚種、メソッドによりラインに求める性質は大きく違ったりする事を心の片隅にでも置いといていただければ幸いです。

ラインの選択が違って悔しい思いをするよりも快適に、楽しめるのなら使うラインを絞りこむって重要だと思いませんか。

釣具マニアの報告でした

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