こんにちは釣具マニアです。
釣竿と言う物は手に取って、試し眇めても、何が良いのか、悪いのかさっぱり判らないい、それに比べてリールのはハンドル回せば軽いとか、回し心地がシルキーだとか、剛性が高いとかなら重量、使用感である程度は把握できたりします。
だいたい釣竿は釣り方、対象魚によって使い手が手に合うと思えば評価が高い物になりますし、違う人が使って手に合わないと言えば評価の悪いものになったりします。
例えば、釣具マニアは買った当初は使えない、何だこのメーカーの変なアクションのロッドはな!なと思っていても、ある時その竿の使い方が(それが本当に正しかは、わからないが)分かった瞬間、180℃評価が逆転したりします。
じゃあ、釣り道具屋さんはどうやってお客さんに竿の良し悪しを説明して、曲りなりにも納得していただけるんでしょうか?
今までの経験上、 下記の5項目がセールストークの代表的なものではないかと・・・
1、竿が硬く反発が強い
2、飛距離が出る
3、6:4、7:3とかの調子、または柔らかくて粘る
4、釣のメソッドに対応する長さ
これらは、対象魚、釣り方などによりある程度説明できる事柄だったりします。
そして・・・
5、Fujiガイドだから・・・けっこうこれで押してきます。
なんだかFujiガイドが着いてれば良い竿的なトークをする店員さんいます。
最近は中国製の激安竿も増えたからでしょうか。
ある釣具店で釣具マニアが店員さんに質問をすると
「あのーこの竿45%OFFですけど、アウトレットですか?」
「お客さんガイドが新しいのが出たので旧モデルだから安くなったんだよ」
「ほうほう、なるほど買おうかな」
「お客さん!その竿Fujiガイドが付いてるよ、しかもSic!お買い得だら買ときな」
「そうですか~・・・あれ?店員さん、こっちはFujiガイドで55%OFFですよ」
「ああそれ、Fujiガイドでもプラスチック製なんだよ!!止めた方がいいよ!」
「プ、プ、プラスチック?」
どうやら、ガイドリングがプラスチック製だといいたいようです・・・
「あっ・・・そうですか・・・、あの~、これなんか65%OFFで2980円なんですけど」
「あっ、それ!それね、中国のプラスチックガイドだよ、中プラ、それは直ぐに錆びるからダメ、ダメ」
「えっ!プラスチックは錆びるんですか?
「ああ~え~と、錆びるのはフレームの方」
「そうですか~」
そんなところに・・・
「○○ちゃ~ん」
「あっ、毎度!」
どうやら常連さんみたいです
「この前買った竿さ~評判よくって、他の釣仲間も欲しいって言うからまとめて買いにきたよ」
「さいでやんすか! 在庫は7本ありますよ」
「そうかい、それじゃ全部買おうじゃないか」
「へい!承知!」
「あの~・・・もしもし私もその竿買おうかな・・・。」
常連さんが
「いや~この竿のガイド問題なかったぞ」
「そこそこ、良いガイドなんすよ」
・・・・・・・・・マジ。
「また良い竿があったら教えてくんな!買い占めるからよ」
「お客さんには敵わないや」
・・・・・・・・・・ マジ。
完全に釣具マニアは無視されています・・・
冗談でなく結構ガイド絡みで良い竿とか押してくるんですよね
調子とか、長さetc・・・見て、触れば分かる所だけでは竿の良し悪しは分かりません
それで、高級なFujiガイドが付いてますと、セールストークが始まるのでしょう
まあ実際、竿は使ってみた人の感性による所もあるので難しいのですが・・・。
所でガイドとは何でしょうか?
ガイドの役割
ガイドの役割って何と思います?
・竿に沿って通るラインを出し入れす
・竿の弾性を生かすのが役割です
ガイドはガイドリングとフレームで構成されている
ガイドフレームとガイドリングが組み合わさった物がガイドと呼ばれる物ですが
ガイドリングにもガイドフレームに材質、形状の違うものがあり、その組み合わせパターンだけで多くの種類が存在します。
何でそんなに多くの種類が必要か
竿に取り付ける時、その竿のコンセプトで多くのパターンの中からロッドビルダーが作りたい竿の調子を最適化するのに必要な物を選びますが、じつはFujiガイドは独占的販売をしております、はっきり言えばブルーオーシャン。
その為、竿一本に占めるガイドの価格割合が高い訳ですね、まあそれで、ハイエンド、ミドルモデル、エントリーモデルとコストを勘案しながら、ハイエンドには高いガイドを、ミドルモデルにはそれなりのガイドを、エントリーモデルにはより安いガイドを組み合わせるのですが
じゃあ、安いガイドは性能が悪いのというと・・・・
一言で言ってしまうと値段の差ほど変わりません!
更に最近の中国製ガイド結構使えます!
ガイドの種類
ガイドリング
ガイドはガイドリングとフレームで構成されてると説明しました、じゃあガイドリングは何かと言いますと、主にラインをスムーズに出し入れする為にあります。
そのスムーズに出し入れする為にガイドリングは硬度、耐久性、放熱性などに優れた素材を使いますがガイドリングには種類がありそれぞれ特色があります。
また素材により価格も違ってきます。
ガイドリングの素材と種類
下の表を見てください
ガイドリングは素材による違いを色によって識別することができます。
ガイドリングの色識別
ガイドリングの種類 | トルザイル | Sic | アルコナイト | ハードロイ | アルミナオキサイド |
ガイドリングの色 | ガンメタリック | ガンメタリック | ミッドブラック | グレー | ブラウン |
価格順
価格順 | ①トルザイル | ②Sic | ③アルコナイト | ④ハードロイ | ⑤アルミナオキサイド |
今販売されているガイドリング
トルザイル、 Sic 、アルコナイト、 ハードロイ
ビッカース硬度(ガイドが削り難い)
ガイドリングの種類 | Sic | アルコナイト | トルザイル・ハードロイ |
ビッカース硬度 | 2200~2400 | 1300~1500 | 1200~1400 |
Sicが圧倒的に硬くて次がアルコナイトと続きます、トルザイル、ハードロイは同じ
数値を見るとアルコナイト、トルザイル、ハードロイも硬さは肉薄していて硬度に関しては同じと思っても良いでしょう。
比重(重さ)軽い順に並べます 軽い方が竿にセットした時。持ちオモリ間が少ない、特に穂先。
ガイドリングの種類 | Sic | トルザイル | ハードロイ | アルコナイト |
比重 | 3.2 | 3.3 | 3.4 | 4.2 |
軽いのはSic、ただトルザイルもハードロイも比重は肉薄しておりアルコナイトが一番重い
熱伝導率(放熱性)ガイドが上をラインが強い力で擦る場合摩擦熱で興るライン切れを防ぐ
熱伝導率が高い順から
ガイドリングの種類 | Sic | アルコナイト | トルザイル | ハードロイ |
熱伝導率 | 60 | 46 | 27 | 8.3 |
熱伝導率は圧倒的にSic 次がアルコナイト、トルザイルそして放熱性が極端に悪いのがハードガイドとなります。
曲げ強さ(割れ難い)
ガイドリングの種類 | トルザイル | Sic | アルコナイト | ハードロイ |
曲げ強さ | 1020 | 540 | 440 | 245 |
トルザイルが圧倒的に割れ難い。
これで言えるのは高いガイドがすべてのスペックにおいて上回る訳ではないという事です。
全体的に素材の特長を言えば
・硬さ・放熱性が圧倒的に高いのがSic
・スペックのバランスが好いのはアルコナイト
・軽いのはトルザイル(軽さはSic だが割れ難い為薄く作れるので軽い)
・ハードロイは価格が安い 摩擦が大きな青物用の竿以外だったら、そこそこ使える
ぶっちゃけ、その釣に合うガイドリングを適切に使えばいいじゃね!と言うのが結論です。
ガイドのフレーム
今度はフレームを組み合わせると更に選択肢が枝分かれします
フレームはチタンとステンレスの2種類(今回はAGSは除外します)
チタン 軽い、柔らかい、錆びない、放熱性が高い
ステンレス 重い、硬い、錆びづらい、放熱瀬はチタンに劣る
チタンは軽いんですね、だからトルザイルに組み合わせるフレームはチタンなのでしょう軽さが売りですから
ココで一番需要なのはガイドフレームの硬度と軽さなんです
例えば竿の手元近くのガイドをチタンからステンレスに変えると竿の張りが増します
穂先をチタンに代えると柔軟で持ち重りが少ない竿になる。
だとしたら手元側をステンレスフレームのSicガイド 真ん中はチタンSicにしてティップはトルザイル、トップガイドだけチタンのSicにするとか・・・
まあ素人考えですが・・・たぶん商業的にも割が合わなくてできないんだろと思います。
ガイド形状
ココから先は説明すると話がややこしくなるので
例えを紹介するので、ややこしいロッドビルディングの世界を感じるだけにしてください。
例1 ルアーロッドを改造したチョイ投げ
バット側をKガイドから今は無きローライダーガイドに換えるとバット側の反発が強く張りがでるんですね、自分がガイドを付け直して試しました。Kガイドの竿に・・・
正直、ローライダーガイド(LC)を付けた竿が姿を消したのか理解に苦しみます(ローライダーはフレーム形状が複雑なので製造コストが高いから・・・?)
この組み合わせ結構良い竿でした。
例2キスの船竿
PEラインを使いますが摩擦熱はほとんど発生しないガイド割れするような衝撃はない、ガイド削れるほど頻繁にPEライン出し入れしないし、船上なので砂がラインに付着しない、だからガイドリングは安いハードロイでもOK
先調子で穂先がソリッドなのでベリーから穂先は小口径のガイドフレームを多点付け、持ち重りを感じるほどの釣ではないしフレームはステンレスにしよう、形状はスピニングだからKLとKTの組み合わせでいいじゃん!
ということにもなったりします。
こんな事をグダグダと回りくどく言ったのは
高いガイド取り付ければよりよい物ができる・・・と言う事では無いのです
その竿の特長に合わせてガイドリング、ガイドフレームが持つ素材特長、更にフレーム形状、ガイド径など組み合わせて作るのが釣竿です。
これからが本題です
中国製のガイドリングの色 黒です
つまりアルコナイト・・ガイドリングのバランスが良い奴です。
フレーム形状ですか似ています
フレームはステンレス、まあステンレスでも金属の配合比で錆びやすさは変わりますが
Fujiに比べれば錆やすいかもしれませんね
それでも海釣りで使えば翌日には洗えばガイドフレームはピカピカです。
因みに船宿の貸し竿ですがほとんどの竿のガイド中国製です。
北米ではアルコナイトのガイドが高級品 アルコナイトのバスロッドの記事
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