こんにちは釣具マニアです。
前回のヘチ竿に続き今度は格安リール編です。
某県の寂れた堤防。
過酷な仕事に疲れ果てた釣具マニア一向・・・
精神的に疲れ果てた心を癒すべく、ヘチ釣りを楽しもうと言う事になり、軽装&ヘチ釣りタックルで気楽な釣行です。
堤防に到着すれば、いそいそとタックル準備に勤しむかと思いきや、コンビニで買ったおにぎり、お茶を取り出し、トンビが空を舞う様子を眺めながらゆっくりとおにぎりを咀嚼し、お茶を一口飲みといったのんびりした感じです。
「釣具マニアさん、天気はいいですが、今日は風が少しありますね」
「まあ、我々、サンデーアングラーは天気がどうのこうの言ってたら、何時までたっても釣りに行けないからな~」
「そうですよね、風が無い日を選ぶ方が難しいですよね、まあ今日はヘチ釣りですから、余計な物を用意する必要も無く気楽に行きましょうよ」
「狙う対象魚も無く、気楽に釣りを楽しむって事ですか~」
「そうです」
食事も終わり、ゆっくりとタックルセッティングをして。
いざ、釣りを始めようと餌箱から暴れ、もがく青イソメ君を掴むや通しざしの刑処する所ですが 針に、・・・針に・・・
青イソメ君の律動が止まりません!針を目の前に激しく抵抗しています。
「悪い奴だ!懲らしめてやる」
ブスッ!
「あれ?・・・・チョン掛けになっちった?」
「何やってんですか釣具マニアさん、青イソメ如きに手間取って」
「でもさあ~意外と今日の青イソメ君、抵抗が厳しくって、あれよ、青イソメのテロリストだよこれ」
「はあ、こんなの簡単じゃないですか」
とH君 青イソメ君を取り出し、針に・・・針に・・・。
「あれ?チョン掛けになっちゃった!」
「だよね~今日買ったのはテロリストのイソメなんだよ、略してテロイソ」
「いや・・そんなの略さないでいいから・・・」
などとたわいも無い話をしながらヘチ釣り開始です。
しばらくして、H君に魚が、ヒット!
実に楽しそうに引きを味わっています。
魚は雑魚の王道ベラ君でした、そして、そして、次は小ぶりなメバル君をヒット、キャッキャ言いながらお魚さんと戯れています。
ところで、釣具マニアですが、なんとしたことでしょう!風が強いせいか、ラインがふけてしまってなかなか、魚がつれません!
仕掛けを回収するとテロイソメが頭一つ残して食べられているではありませんか、君は僕に見せた抵抗プリはどうなのよ、簡単に食べられやがってと・・・
心の中で呻きつつ、青イソメを取り出し針に・・・針に・・・
「おのれ!青イソメ!なんで抵抗するのだ!」
「釣具マニアさん何怒ってるんですか?結構楽しいですよ、ヘチ釣り」
「けっ、なんだ、キャッキャと女子供のように騒ぎやがって」
「え、何か言いましたか」
「いや、別になんでもない・・・あのさ~H、風でラインがふけてアタリが分からないのだけど、どうしてる?」
「へっ?落としてますけど・・・」
「どうやって?」
いや穂先を水面に近づけて、こう・・・・自然にオモリが落ちて行く重さでスプールが自然に回転するので、指でブレーキかけつつ仕掛けをスルスルと・・・」
「スルスルと?」
「スルスルとです」
「スルスルとねえ・・・」
「ええ、スルスルとです」
「あの・・・スルスルしないんですけど・・・」
「はあ、スルスルしないんですか?」
「そう、Hちょっとお前のタックル貸してくれる?」
「ええ、どうぞ」
2Bのガン玉の付いた仕掛けを護岸沿いに垂らすと・・・
「あれ、スルスルしてる・・・」
「ですよね、スルスルしますよね」
「俺のスルスルしないんだよね・・・」
「えっそうなんですか、見せてください」
と釣具マニアのリールをいじくるH君、
「あの、これ落とし込み用のリールですけど・・・」
「へっ、違った? ヘチ用と落とし込み用リールは違うんだ」
「スルスルする方がヘチ用で強いクリックブレーキとかディスクブレーキとか付いているのはヘチ用ではありませんよ」
「・・・・・」
「釣具マニアさん、やらかしましたね」
「うん やらかした・・・」
苦情の色を浮かべて 仕掛けを落としなが風で舞い踊るラインを眺めて口ずさむ・・・糸が舞う魚が来ない~♪
「釣具マニアさん、スルスル買いに行きましょうか」
釣具マニアの肩に手お置いてH君が慰めるのでした・・・・
因みに、これ以降、ヘチ釣り用のリールをスルスルと言い出したのは言うまでもありません。
落とし込み、前打ちようのリールとは姿形は似ていますが、中身が違います。
ブレーキ機能を内蔵しており、ラインを引き出した時にバックラッシュ(スプールの回転にラインの放出が間に合わずスプール上でラインが膨れ上がり絡むこと)するのを防止する為です。
そもそも落とし込み、前打ちはラインを引き出した後 水面に浮かんだラインの変化で魚のアタリを取るのでハンドスピナーのような軽快な回転をリールには要求しておりません。
ヘチ釣りリール
簡単な構造ながら、大手メーカーは力を入れておらず、高額なリールでした。
関東の低い護岸を想定した江戸前の釣りなので、手作りの高級木材(紫檀、黒檀)などでフレームを作っているのがデフォルトでしたが、黒鯛工房などのメーカーがアルミのマシンカットで成型されたリールを販売するにあたって黒鯛工房のリールが使われるようになっていきました、価格はだいたい3万と高額ですが、これは職人さんが手作りの紫檀、黒檀などで作られたリール価格と同額の価格設定だと推察されます。
構造は簡単です、丸型のフレームに軸を取り付けて、左右の軸端を二つのベアリングで指示することで回るように作られたものであり工業製品上の技術的な障壁は無いと思ってよいでしょう。
中国製のヘチ釣りリール
工作機械に緒元を入力すればアルミのマシンカットフレームは簡単にできます。
部品点数も少なく似たものを作れる。
ベアリング
簡単な構造故にベアリングが重要と思われますがヘチ釣りリールの回転程度ではベアリングの寿命、精度などJIS等級の高いベアリングは必要ではありません。はっきり言えば並級で事足ります。
中国で組み立てられたリール(日本の大手釣り道具メーカー以外)は中国製のベアリング組み込まれております。
数ミクロン単位の精度が要求される半導体設備装置、常時回転し続ける耐久性ラジアル方向の限界荷重などはヘチ釣りリールには要求されませんよね?
当然ながら安い中国製で十分ことが足りるのです。
中国製リールと日本の高級リール
ほぼ性能差は無いと思っていいでしょう、違いは組み立てた製品の検査工程が中国製は大きく省かれている事により製品のバラツキが多いということです。
意外と少ない使える格安ヘチ釣りリール
構造は簡単、左右の軸端を二つのベアリングで支持されただだけのリールですが意外と格安リールの種類は少ない。
プロマリンの海将黒鯛かバトルフィールド黒鯛の2択しかありません。
海将黒鯛
![](https://kakuture.com/wp-content/uploads/2020/03/71L8N0Y0TYL._AC_SL1500_-995x1024.jpg)
格安ヘチ釣りリールの海将黒鯛はロングセラー商品です、だいぶ前から発売されて、釣り道具屋さんで手に取り眺めると、そのアルミマシンカットフレームの高級感に吃驚、そして回転性能に驚愕、値段に唖然、速、購入したことを覚えております。
この当時、こんなクオリティーが高い格安ヘチ釣りリールはなく毎年1ロットで姿を消す中国製釣り道具とは一線を劃すものでしたロングセラーなのもうなずけます。
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海将黒鯛の後継機バトルフィールド黒鯛
![](https://kakuture.com/wp-content/uploads/2020/03/71SL81ccXSL._AC_SL1500_-929x1024.jpg)
海将黒鯛よりも多くの肉抜き加工を施しスプールを軽量化、回転するスプールの慣性を極力落としたものがバトルフィールド黒鯛。
回りだしの速さと、落ちていく仕掛けにリニアに反応することを目的とした海将黒鯛の進化版リール
NRはブレーキ無し
DRはディスクブレーキ付き左右切り替え可能
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どちらもプロマリンが企画したリールではあります。
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