こんにちは釣具マニアです。
包丁には色々種類があります。
釣具マニアも何本かの包丁を持っていますが、その中での失敗談を話します。
日本が観光立国を目指すなんて事になってから、外国人が多くなった。
昔は合羽橋へ土日に行くと人が少なかったが・・・。
今は外国人が多く、店員さんも忙しくお客さんの対応に追われている。
お店の包丁の中で最近増えたのがダマスカス鋼の包丁です。
マーブル模様が浮き出て非常に美しく、そして高価です。
ところで釣具マニアの知り合いに釣りと日本の文化が好きな外国人がいます。
バス釣りが好きで最近は日本の和食に目覚め船釣りまで始めてしまった。
彼の名前はアメリカ人 二系2世ドナルド 花札。
「釣具マニアさ~ん、日本のルアーはベリーナイスですね」
「そう・・・」
「日本の料理は素晴らしいです~」
「ハイハイ・・・」
「日本の刺身食べました~ 素晴らしいで~~す」
「いえいえ、どうも」
「その刺身の真髄こそ、わたしは包丁と身請けられそうろう」
「日本語へんだぞ」
「は包丁は日本の武士道に通じる素晴らしい包丁です」
「・・・・・??」
「わたしは、は包丁を所々のが欲しいです( ̄▼ ̄)」
「何々、は包丁の所々・・・??」
「そうです日本のスチールのです」
「ワ包丁のことか・・・」
「それそれ、ワ包丁ね~( ̄▼ ̄)」
「和包丁は分かったけど、
それ以外は日本語が成立しないので分からないぞ 花札」
花札は興奮すると日本が少しおかしくなる・・・。
「そったらこと言われても~」
「何処で日本語習たんだよ!!Σ( ̄ロ ̄lll) 」
「合羽橋に和包丁があるのが分からんとね」
「・・・・合羽橋にいきたいのね」
「問題ないさ~( ̄▼ ̄)」
「全国的に変な日本語だな・・・(_ _|||)」
と言うことでかっぱ橋に行って花札の求める包丁を探す事に・・・・。
日曜日は合羽橋の人が少なくなる、やはりプロを相手にしているからなのか、
お休みの店まである、平日の混雑を避けて人の少ない日を選んでいった。
こっちは変な外人連れなのである。
合羽橋商店街に入ると周りを見回していた花札が変な日本語でまくし立てた。
「釣具マニアさ~ん、料理道具の店が多くて何がなんだか分からんとね~」
「包丁専門店に行くから大丈夫だよ。
「お手ごろ価格で結構いい包丁が売ってる店があるんだ、
ちゃんと本研ぎして 渡してくれる、良心的な店でさ~、
昔は聞くと親切に教えてくれたんだけど、
最近は外国人にも評判で店員さんが忙しいんだよな~」
「おら、しっとるぞ そこば、いきてえと思ってだ ばってん」
「・・・・(_ _|||)」
そんな話をしていると、ありました某刃を専門に扱うお店。
中に入ると鋼材違いの出刃、柳刃、合出刃包丁、白紙、青紙、青紙スーパーと表示されており。
洋包丁も牛刀、筋切り、ぺティナイフが何種類も店内に所狭しと置かれています。
花札・・・絶句。
「花札ここなら自分が欲しい包丁見つけられるだろう」
「そげん事いわれても、こったに包丁があるので何を選んで分からんとね?( ̄▼ ̄)」
「いいから選べ!そして早く買え!」
「日本人はせっかくですね~( ̄▼ ̄)」
「せっかちだろ!!Σ( ̄ロ ̄lll) 」
「わかりました~」
店内を巡ることしばし・・・・。
「これです!!Oh! いっぱいありますよ所どころの包丁~」
「どれどれ」
「これです、所々です~」
やっと分かりました。
花札が探していたのはダマスカス鋼で作られた包丁。
所々波打つような波紋が浮き出ている。
マーブル模様といった方がよいだろうか。
なんとも外国人が好きそうな包丁です。
でもこのダマスカス包丁値段と鋼材が見あってないんですよね・・・・。
ダマスカス鋼は違う金属を重ね合わせて叩くことで何層にも重ねた模様が波のように浮き出る。
メーカーにより浮き出方が違うので、一つとして同じ物はない。
ダマスカス鋼の包丁は人気なのか、結構な種類が置いてあった、その為花札が気に入ったマーブル模様の包丁を探すことに。
暫くして。
「これでう! ほんに 美しか~、いとおかし~( 〇□〇)ハァハァ」
「・・・・( ̄■ ̄)」
「店員さん、これねくさい! ただにしてや~( 〇□〇)ハァハァ」
「はぃ????n(ー_ー?)ン?」
「ただにしてや~( 〇□〇)ハァハァ」
「・・・・( ̄■ ̄)」
「花札それって金払わないけど物よこせって話だぞ!Σ( ̄ロ ̄lll) 」
「私また間違いました~( ̄▼ ̄)」
「すいません、普通に買いますから(ー△ー;)」
「そ、そうですか」
そして、花札は自分が欲しかったダマスカス鋼の牛刀を手に入れ満足して帰国しました。
しかし・・・ダマスカス鋼には一つ欠点あるのです。
その不具合が分かるのはもう少し時間がかかります。
そして、災いの電話が掛かってきました。
「釣具マニアさ~ん、貴方は私を騙しましたね~、貧乳が残念です」
非常に残念だそうですが、相変わらず日本語が変です・・・・。
「私の は包丁の所々が消えました!」
「・・・( ̄■ ̄)」
「もう貴方の国は信じられられです、貿易問題でしょう」
「花札、包丁を研いだのか?」
「研ぎました、当たり前だでしょう!」
「研ぐから消えるんだよ」
「サランラ~ップ 黙りなさい(# ゚Д゚)つ」
ああ面倒くさい・・・。
ダマスカス鋼の牛刀は通常のようにベベル(糸刃)を研ぐのは良いのだ。
包丁全体にあるマーブル模様は砥石が当たると模様が薄くなってしまう。
包丁の周りにプリントした訳ではなく、多層に重ねあわした模様の出方が見えずらくなる。
薄くなった模様を復活させるのは可能だが、どうやって日本語が不自由な外人に説明すればいいのだろうか・・・。
「聞いてますか? 釣具マニアさん、わが国ではダマスカス鋼は輸入禁止にするワッセナー協約発動にしますからね!」
なんか無茶苦茶言って 怒ってます。
面倒くさいので適当言って逃げる事に・・・。
「ドナルド花札、貴方の買った包丁はダマスカス鋼だ!」
「それが~どうしました!」
「だから!!ダマスカス鋼だけに人を・・・・
騙すカス!!
「・・・・n(ー_ー?)ン?」
「・・・・(⌒_⌒; 」
「Oh! なるほど~、分かりましたヾ( ̄∇ ̄=」
「分かるんかい!!(# ゚Д゚)つ」
ダマスカス鋼の包丁は綺麗ですが長年使って、肉抜きなどすると模様が薄くなってしまうのでご注意下さい。
包丁に使われるダマスカス鋼とは何
ウーツ鋼と呼ばれる炭素鋼素材で精錬した刃物の事をダマスカス鋼と呼びます。
ウーツ鋼から精錬されるダマスカス鋼はマーブル模様を刃物表面に表し、
錆びにくく、切れ味が鋭く、しなやかで欠けにくい。
ただ、この古代インドで作られたダマスカス鋼は現在でも再現は困難とされている。
それでは今、ダマスカス鋼と呼ばれて売られている刃物とは いったいどんな包丁なのでしょうか?
外国人が欲しい物と魚を捌くことは一致しない。
日本の刃物の切れ味は素晴らしい。
ダマスカス包丁は外国人のお土産としての人気が高く、それに応えるように美しいマーブル模
様の包丁を発売した所、飛ぶように売れた。
包丁メーカーはダマスカス鋼をこぞって作るようになったが、模様が美しいから高額でも売れ
るが価格に見合った包丁ではない。
ダマスカス包丁は外国人は欲しい物であって、本来の包丁の機能と価格は一致しない。
外人が日本の伝統を求めたら
外国人が求めるのは日本らしいもの、例えば日本刀のような波紋が美しい、伝統工芸品。
ダマスカス鋼のもつ独特なマーブル模様は伝統工芸品として簡易的に作られた物でしかない。
売れるものは理由はどうあれ作ります。
ダマスカス鋼の色々。
現在売られているダマスカス鋼は違う金属同士を重ね合わす、(積層)事でマーブル模様を浮
き上がった物の総称です。
- 洋包丁の場合はステンレス鋼の成分違いの鋼材を積層した物を使い。
- 和包丁は軟鉄の成分違いの鋼材を積層して叩いて包丁を形成します。
積層が多層化すればするほど縞模様は細かく、積層する金属の違いでも縞模様の見え方が変わります。
- また、ワイヤー状に捻るように積層する事でマーブル模様の形も変わります。
金属の種類は多く、本当のダマスカス鋼ではなくマーブル模様を綺麗に見せるだけなのが現在のダマスカス鋼。
鋼材は多岐にわたりマーブル模様を表すだけなので、普通の刃鋼を挟む地鋼の包丁となんら性能は変わらない。
ダマスカス鋼はただの本割り包丁
ダマスカス鋼は地鋼を何層にも積層する分、
製造工程が多く値段も高くなるが地鋼を見栄えよくしただけです。
地鋼とは刃を挟む金属の事で、
洋包丁刃は刃をサンドイッチ状に地鋼で挟んで包丁を形成する。
積層しても地鋼自体の持つ特性は何も変わらなし、地鋼、刃鋼、地鋼の3層構造の本割り込み包丁と性能は同じです。
値段が高いのは美しく見える事えの対価です。
ダマスカス鋼は包丁のランクではどのくらいの位置づけ
中品質 もう少し高くなると硬度のある硬い金属を地鋼で挟む本割りこみ包丁。
高品質 更に他なくなると刃となる金属で作る全鋼(本作り)になります。
ダマスカス鋼の包丁は2番目の中品質本割り込み包丁と基本的には同じです。
ダマスカス包丁も研いだら終わりなのか?
砥石で模様の部分を研ごうとすると模様が薄くなってしまいます。
通常、洋包丁はベベル(糸刃)の所を研ぎますが、
何かの拍子にダマスカス鋼のマーブル模様の所を砥石に当ててしまうと
模様が薄くなってしまいます。
自分は包丁の研ぎに自信がある、だから糸刃以外のところに砥石があたらないから大丈夫と言う方でも
2つの事で何れは模様の部分を研がなければなりません。
通常はクレンザーを使って擦れば消えてしまいますが、ダマスカス鋼の洋包丁は模様も薄くなってしまいます。
研いだ分、包丁は小さく細くなる。それに比例するように刃先はどんどん芯が厚くなるので刃先が鈍角になります。
その為 肉抜きと呼ばれる包丁の厚さを砥石で薄くする処理をしないと刃先の鋭角がたもてません。
ダマスカス鋼でこのような肉抜き処理をすると模様はやはり薄くなって見えづらくなります。
ダマスカス包丁の模様を蘇らせる方法
ダマスカス鋼の模様を蘇らせるには、いくつかの方法があります。
確かに日本刀の波紋を綺麗に浮きあがらせるのは天然砥石だそうですが、何万円もする天然砥石を購入する事が現実的だとは思えません。
例えば2000#の次は5000#の砥石となります。
これを2000#から番手を一つ飛ばして8000#にする事である程度マーブル模様を浮き上がらせる事ができます。
たぶん、鋼材の硬さ違い、砥石の粒度の違いで、明暗がはっきり出易くなるのではないでしょうか。
ただダマスカス鋼の地鋼にどんな鋼材が使われているかわかりません。
一つ一つに砥石の相性があると思いますので、色々と試すしかありません。
結構人はデザインで選んだりする物です。
見た目重視の第一印象で選ぶ事も大事なことです。
更にダマスカス鋼の包丁がどんな包丁なのか知ってから購入すれば後悔は無いと思います。
有名な貝印の関孫六シリーズのダマスカス鋼包丁はちょっと違う
貝印の関孫六シリーズは販売本数が桁違いに多い
皆さんもホームセンターやスーパーなどで何度か目にしていませんか。
スーパーやホームセンターにおいてあるので有り難味はありませんが、
関孫六の包丁はまともな本割り込み包丁です。
関孫六シリーズは他のメーカーと比べると圧倒的にコストパホーマンスが高い事で知れています。
この関孫六にはいくつかグレードがあり。
基本的には刃鋼のグレード違いでグレードが分かれます。
通常はダマスカス鋼の包丁が刃鋼の鋼材と見合った金額でありません。
なぜなら、刃鋼の質で値段が変わるのにダマスカス鋼は
刃鋼を挟む見た目が重視の地鋼に製造コストをかけているからです。
ただ関孫六シリーズはダマスカス鋼は販売量が多いのか他社と比べて包丁の値段が安くて
買い得です。
大体のイメージですが
例えば他社では 本割り込み包丁で刃鋼はV金10号、地鋼が ダマスカス鋼 使用してる ものが20000円。
関孫六のダマスカス鋼だと同じ V金10号 12000円で買えたりします。
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切れ味が良く粘りもある刃鋼で、ましな本割り込み包丁には良く使われている刃鋼です。
因みに魚を捌くのなら洋包丁は牛刀です。
三徳包丁と比べては刃先が鋭く薄いので魚を下ろすのには使いやすいです。
釣具マニアの報告でした。
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