こんにちは釣具マニアです。
釣り始めての初心者がミドルクラスのロッドを買った時の話をします。
釣が初めてなのでロッドの扱いというか、釣り道具全般の扱いに慣れていません。
釣具マニアが初心者さんと釣りをして感じた事がありましたのでご紹介したいと思います。
某日K川
気温20℃、晴天
初心者T君 釣り道具屋さんでおすすめされたタックルを一式購入
初心者と言う事でキャスティングした時のトラブルが少ないスピニングタックルとワーム数点、ハードプラグはミノーを2つ購入してのバス釣です。
「釣具マニアさん、これ釣具屋さんで選んでもらったタックルです」
「あれ、あれ奮発したな、良いリールとロッドじゃない4万オーバー位?」
「そうですよ、やっぱり、安いのを買うと後でもっと良いのが欲しくなるので奮発しました」
「そうかー・・・それはそうなんだけどな」
「えっ、変ですか?」
「いや、別に気にしなくていいんだ」
「そうですか・・・」
とりあえず、ワームのリグり方とキャスティングを教えてポイントに入ります。
午前中はひたすらキャスティングしまくるもバスのアタリがありません。
午後はワームの引き方と、ポイントのレクチャーを重点的に教えますがT君、ノーバイトそれでも集中力を切らさず熱心に釣りをしているのですが。
すると
「何か来たー」
と遠くから叫び声が!
急いでT君のところに駆け寄ると、スピニングロッドが満月のように曲がっているではありませんか!
「釣具マニアさん、何かっ!何か来ました!」
「おお、バスだったらデカいぞ 40cm軽く超えてるな」
「ええ、マジですか!」
この発言が災いの種を撒いたと言いますか・・・・
早く姿を見たいT君リールをゴリゴリと巻き始め、リールのドラグがチリチリと鳴り出します。
「T、慌ててはいかん、落ち着いてゆっくり寄せるんだ!」
「ムゥ~・・・・・・」
低く唸る様な声を発して頬っぺたを膨らましたT君、人の話が耳に入りません・・・
「あっバスだ、T!俺がランディングするから」
なんと45cmを越えるファットなボディのバスくんです、俺、今シーズンこんなバス釣ってないなと心の中で呟きつつ、何とか釣らして釣りに嵌め込むべく決死のランディング体勢に。
しかし、ランカーバスと分かってパニックになったT君、早く釣りたい一身で強引にやり取りをした下挙、ランディング体勢にはいっいた釣具マニアを無視してエビゾリながら強引に抜き上げようとするではありませんか。
「T、抜きあげるな!」
べキッ!!
「あでっ・・・?」
「・・・・・・・」
ご臨終です・・・・
「ここ、これは何・・・・・・」
とりあえずロッドを持ったまま、硬直してるT君を横目に、バスが弱るのを待ってからハンドランディングです。
「ねえ見て、T、すごいな~こんな大きなバスだよ」
「・・・・・・」
「ねえ、ねえ持ってみる?」
「・・・・・・」
「何か穂先がくの字になっちゃったね」
「・・・・・」
「大丈夫、免責あるからさ」
「・・・・・」
「魂、口からで出るから戻そうか?」
本日の釣はこれでお開きとなりました。
他の釣を経験しているならイザ知らず、釣自体が始めてだとロッド捌きが慣れていないせいかロッドが折れる事が多々みうけられます。
その為、破損してもショックが少ない格安ロッドを使ってから欲しいロッドを購入するのがセオリー。
格安ロッドはダメなバスロッドか?
日本のバスロッドはここ数年素材の進化により、値段に比例して折れ難いロッドがリリースされていますが、やはり無理をすれば折れます。
今のバスロッドはエントリーモデルよかミドルモデル、さらにハイエンドになれば高強度になっており、具体的に言えば負荷の幅が格段に広くなっている。
その為従来タイプの素材は安いモデルにスライドして使われるようになりました、つまり格安ロッドでもメインブランクは中弾性カーボンが使われるのが当たり前になってきていている。
格安バスロッド
格安ロッドの定義はエントリーより下のモデル、これがロッドとしては5年前に比べれば格段に良くなってるんですね。
ブランク
ブランクとはロッド本体の事です(ガイド、リールシートなどを除外した本体)
格安ロッドは中国製のカーボンシートを使って現地(人件費が安い国)でブランクを成型します。
注目は日本製のカーボンシートと違い中国製はかなり安価で、ロッドの価格は素材割合が多くを占めるためロッドは劇的に安くなります
中国製カーボンシートは日本製と何が違う。
ロッドに使うカーボンシートはドライカーボンといわれていてレジン(カーボン繊維を繋ぐ接着剤で熱処理をする事で硬化する性質がある)を最初から含んでいるカーボンシートを使いますがこのレジンの量が多く、カーボンシートの厚さが日本製に比べて厚い。
相対的評価
日本の素材が目覚ましく進化した為、中国製素材は悪いように思えますが従来品といってもよく、これでも昔に比べればカーボンシートは薄くなっているので、巻き数は多くする事ができる、その為、ロッドは格安でも割と強いロッドができたりします。
ここでブランクの話に戻りますが今ではカーボン含有率がロッドの性能を決めるものでは無いと周知されつつありまして、巻き芯に巻く数が多いとか、カーボンシートの積層数、カーボンシートのカッティングパターンの複雑化、繊維の角度、低いレジン、巻き芯に精密に巻く技術などにより工程数が複雑になればなるほどロッドは高くなってきます。
もちろん格安バスロッドはそこまで複雑ではありませんが、ただ数年前の格安ロッド比べると相対的に強くなっているだけで、日本のハイエンドバスロッドが異常なほど進化しすぎて値段が高すぎるので、海外では正直売れません。
ロッドの調子
昔は急に3番ガイドから曲がる格安バスロッドがありましたが今では穂先から入っていくように設計されているようになりました、これは日本の釣具の問屋とか、釣具量販店が企画開発を行って作るからロッドの調子がちゃんと存在するのであって、海外で企画開発したものでひどいものはいくらでもあります。
パーツは意外と高レベル
ガイド
ガイド、リールシートの価格はFuji製が高いためこの手のバスロッドには中国製を必ず使います、しかしモノフィラライン(ナイロン、フロロ)を使うバス釣であれば問題なく使える為、中国製でコストを落としています。
ガイドの話こちらの記事に詳しく書いています↓
補足ですがですが北米では高級ロッドでもガイドはハードロイなんてざらです、リールシートはもっとチープですし・・・
安い竿が全て使える訳ではない
最近、ネットには聞いたことがないブランドのロッドが販売されています、全て中国の会社から直輸入みたいで、数本購入して今後試してみようと思いますが外見を診てアウトと判断できるものも多く、釣を知らない人が外見だけ真似して作ったように思えます。
下に上げるのは少なくとも釣を知っている所が釣具の企画開発、販売を行っている格安ブランドです。
おすすめ 格安バスロッド
浜田商会(釣具問屋)ブランド:プロマリン
自社で企画開発したものを中国で製造、日本で販売しております、船竿、グラスの延べ竿では評判が高くコストパホーマンスの高さには定評があます。
特に船竿ではシー・トリッカー シリーズを筆頭に評価の高い竿が多数存在します。
EVA製 セパレートハンドル プロマリン(PRO MARINE) CB ラガーバス
コルク製 セパレートハンドル プロマリン(PRO MARINE) CB ステイターバス
最後に
高強度でも折れる時は折れる
ロッドを折ってしまうのは釣以外の不注意でティップを破損してしまう事の方が圧倒的に多い、ロッドを仕舞う時とか。移動時の不注意etc.・・・・これらは取り扱いに慣れるにしたがって注意するポイントが分かってくるので破損しなくなる。
高いロッドは、高強度ですが、それでも釣以外でもたらされる物理的なショックを与えれば、やはり破損してしまいます。
先ずはロッド捌きと取り扱いを身もって経験することが大事で、安いロッドを半年使い込んでみてから自分が欲しいロッドを買みてはいかがでしょうか。
コメント