こんいちは釣具マニアです。
夏が終わり
秋の虫の鳴き声が聞こえ始めた頃・・・
渓流での出来事を振り返りつつ
バーボンを飲んでいる釣具マニアです。
禁漁期迎えると
そこからはフライタイイングのシーズン。
今年の反省踏まえて次のシーズンに使う毛鉤を巻くのですが・・・
このような事を続けていると
次第に毛鉤の種類というのが絞れてきます。
毎年色々な毛鉤を巻いてきましたが
一番コスパが良く使っていて楽だと感じたのが
逆さ毛鉤。
なにしろ
マテリアル代も安いですし
作るのも簡単。
使えばテクニックもいらずに魚が釣れてしまう毛鉤。
これからタイイングするけど
どんなパターンを巻いたらいいか分からない方には
最初の1本としておすすめの毛鉤。
と簡単にいってしまいましたが
フライフィッシャーには
逆さ毛鉤はテンカラの毛鉤でしょ!
みたいな感じがあるので・・・
そういう垣根をなくして
毛鉤に対してのわだかまりを払拭する為に
初心者がフライタイイングを始めるまでの顛末を話をしてみたいと思います。
こんにちは
私の名前は逆佐塵 地天髪男(さかさ ちりちてんぱつお)と申します。
仲間内からは
頭の毛質が近い事からインモウ君と呼ばれています。
そんなインモウな私
そもそもが山岳渓流などの山の自然に憧れていた自然派なのです。
テレビでフライフィッシングの番組を見てから
私は日に日に、毛鉤で釣りたい!
と思っうようになっていったのです・・・。
しかし 私は住宅ローンを抱えての薄給暮らし・・・。
まともに道具を買う事などできません。
だから中古でフライロッドとリール、ラインを手に入れて
友達のお古のウェーダーをもらい。
ベストはワークマンで売っている
建築作業で使う様な職人のベストを激安で手に入れ
Foxfireと自分で刺繍をいれて フィッシングベストとした。
こうやって、少しづつ道具を揃えてきました。
さて・・・問題は毛鉤だ。
フライショップなる所に行って
出来合いの毛鉤を購入しようとしたら・・・
一つ400円もするではないか!
店員さんの話を聞いたら
ドライフライのような水面を浮くフライは使い捨てだそうだ・・・。
その事を聞いて
「えええ~~フライフィッシングをする人は金持ちですね!」
と驚いていたら
「フライフィッシャーは自分でフライを巻きます。
なので、毛鉤は使い捨てにしても苦になりません。」
キッパリ!
と言うではないか・・・| ̄ω ̄A;
「1日色々なパターンを取り換えながら
釣り上がるので10本以上は消費しますね~~」
「つまり、4000円という事か!」
とガックリと肩を落とす私・・・| ̄ω ̄A;。
その様子を見て、情け容赦なく
「そうです」
と非情な言葉を吐く店員さん・・・| ̄ω ̄A;。
「しかもドライフライは
濡れて浮かなくなってしまったら終わりですしね~~」
と傷に塩をなすり込む事を言う店員さん・・・| ̄ω ̄A;。
「フライを巻くにはどのくらいのコストが掛かるのでしょう」
気を取り直して
フライを巻くしかないと決意したインモウに
「そうですね~ コックネックハックルで2種類で12000円
フライバイスが15000円
でも 各種材料・ツール合わして
フライタイイングに皆さん10万近くお金を掛けています」
絶望的な私。(꒪ཀ꒪)
これでは住宅ローンが払えないではないか・・・(꒪ཀ꒪)。
がっかりして
フライタイイングを諦めたその時
店員さんから
天から一筋の光が指す一言が!・.。*・.。*(〃´∀`)☆・.。*・.。*
「テンカラで使う逆さ毛鉤なら
そこまでお金が掛からないし、
1日その毛鉤だけで釣り上がれるかもしれませんよヾ( ̄∇ ̄=」
「えええ~~~生きたまま逆さ磔!(꒪ཫ꒪; )ヤバイ」
「お前は生きたまま逆さに生皮剥がされろ!Σ(゚Д゚|||)」
一筋の光明を見出した私は藁にもすがる気持ちで
「逆さ毛鉤の事をもう少し教えてくれ!Σ(゚Д゚|||)」
と勢い込んで頼んだのだ。
「いいですか逆さ毛鉤とは
ハックルが逆立った毛鉤で
マテリアルもそれほど拘る必要がなく
構造はシンプルでフライサイズも大きめで巻き易いのに魚が釣れます」
「そ、それは本当なのか」
「フライフィッシャーは日本の伝統的な毛鉤をバカにするような所がありまして
当店でも完成品はありません
もちろん
逆さ毛鉤用のマテルアル等は扱っていませんが・・・」
「ませんが・・・?(°◇°;)」
「安いヘンハックルとか・・・」
「とか・・・?(°◇°;)」
「落ちてる羽根でも・・・」
「えええ~~~(((゜Д゜;)))」
「声が大きすぎますよお客さん
これはですね知られてはいけない禁じの事なのですよ(¬з¬)σ」
「ま、マジか(°◇°;)」
「店長に怒られてしまうので・・・
説明しますので
もう少し近くにきていただけませんか」
「実はですね」
「お、おう・・・」
「・・・・」
「わっ!」
「おわっ! びっくりした
古典的な脅かせ方すんな!」
「まあ、まあ実は・・・
私の陰毛でも釣れてしまったのです」
「何・・・」
「貴方の頭を見てると、私の陰毛で作った逆さ毛鉤を思い出しまして
つい、秘密を話してしまいました」
「貴様 元ラッパーの住宅ローン持ち35才の事をバカにしやがって!」
「だって~~~ ププププ」
店員さんが噴き出す様に笑うのでした・・・。
このように
逆さ毛鉤を巻く為のマテリアルというのは
色々な羽根が代用できます。
その割に釣れてしまうという
凄いフライ。
ハッキリ言えば
フライフィッシングの中でも
最も簡単なソフトハックルフライを逆にした物なので
同レベルで簡単に巻けるのです。
逆さ毛鉤はテンカラの代表する毛鉤
逆さ毛鉤はテンカラを代表する毛鉤です。
今でもテンカラ師が逆さ毛鉤をメインで使うのは釣れるからです。
使う理由は釣れる事以外にもあって
それは
落ちてる羽根でも巻ける事。
コックネックハックルなどを使用する西洋式のフライは
フライ専用の羽根を採取するために
養鶏をしています。
しかし
日本の伝統毛鉤である逆さ毛鉤は
そのような羽根でなくても自然にある物で巻けてしまう毛鉤です。
今では採取する事が面倒なので
フライショップ等で購入した方が楽ですが
ただ、そいう毛鉤なので
売っているハックルの中で安い物を選んでもバッチリ釣れてしまうのがいい所。
また
廃棄寸前になった羽根で代用出来てしまうのも良い所です。
逆さ毛鉤はマテリアルが安い
異論、反論あるかもしれませんが
逆さ毛鉤に巻く羽根は
ドライフライのハックルと違い安物で大丈夫です。
ホワイティング、メッツ等ブランド品は
質がとても良くドライフライには必要ですが・・・
逆さ毛鉤にはそのような物は必要ありません!
安いヘンハックル、パートリッジなら
半額以下程度
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ドライフライを巻くハックルとしては
メッツ、ホワイティングの10分の1の価格で買えます。
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それでも適当に選んだ羽根で巻いた逆さ毛鉤は
引いてあげれば
開いたて閉じて開いてと
確り魅惑的なアクションをするから凄い毛鉤です。
極端な話
マテリアルのストークがフックの軸に巻けるなら
ほとんど成り立つと思っています。
つまり、落ちてる羽根でも巻けるのです!
逆さ毛鉤はタイイングツールが最小限で済む
フライフィッシングでは#16から#24クラスの
小から極小のフライフックをよく使います。
ナチュラルに見せるからだと思いますが・・・
アクション(毛鉤を引いて動かす)逆さ毛鉤は
アピールする為
そんな小さな毛鉤は使いません。
そもそもフライのタイイングツールなどない時からある
日本の伝統釣法です。
なので専用のタイイングツールを使わないで巻くことができます。
とはいえ
ペンチなどで針を挟んで巻いていたのでは
毛鉤を巻くまで習練が必用になるので
安いタイイングツールでも過不足なく毛鉤を巻くことができます。
ただ将来的にはもっと色々な毛鉤を巻きたいという事なら
セットでなく
良質のバイスとボビンフォルダーとハックルプライヤーを別個で買ってください。
そちらの方が逆さ毛鉤は
ストレスもなくスラスラと楽に巻けるからです。
ぶっちゃけタイイングセットのツールは一つ一つの精度が悪くて
フライタイイングが中断してしまう事があるのです。
後でフライタイイングをバージョンアップしたいと思っても
安くてもセットで良いという方はそこは割り切ってください。
逆さ毛鉤を自由にアレンジ
逆さ毛鉤は自由に巻いて良い毛鉤です。
マテリアルに絶対これだ!というのはなく・・・
ハックルが逆さになっていれば大丈夫。
羽根も巻けるなら何でも良しで
ボディに赤のフロスを加えたり
キラキラするフラッシャーを加えたり
無限の数だけ自分の逆さ毛鉤を巻くことができます。
定番はありますが
そこから外れたとしても釣れてしまうのが逆さ毛鉤の良いとことです。
では
逆さ毛鉤は何でそんなに釣れるのでしょうか?
テンカラ師の逆さ毛鉤をフライフィッシャーが使うと見えくるものがあります。
逆さ毛鉤をフライフィッシャーが使うと
マッチザハッチとか非常にセンシティブに
毛鉤を選ぶフライフィッシャーに逆さ毛鉤を渡すと
釣れる理由が見えてきます。
フライフィッシングの毛鉤と逆さ毛鉤は何処が違うのでしょうか?
フライフィッシング必須のナチュラルドリフトは関係ない?
フライフィッシングの世界では
フライにドラグが掛かると魚が釣れないと言われています。
確かにその通りで
ドラグが掛からないでフライを流す
ナチュラルドリフトこそが魚を釣る肝です。
川の流速が同じではない事により起きる事ですが
ドラグが掛かる仕組みは下記の図に表していますので
説明します。
川があって水が流れています。
流れのスピードは同じではありません。
川の流れが手前の流速と奥の流速の違うと
手前の速い流れにラインが引っ張られてドラグがかかります。
確かにフィーディングレーンをナチュラルに流すと
魚は釣れます。
逆にドラグがかかり
フィーディングレーンから外れたフライを魚は見にも来てはくれません。
その為フライフィッシャーは
ドラグを回避するために
川の流れの状況に合わして
色々なテクニックを使う必要があります。
これを最初から出来る人はいません。
ところが
逆さ毛鉤はナチュラル流す事より
ルアーのように引いてアピールする毛鉤。
あえて流れに逆らうように自分で動かすのですから
ドラグなんて関係ありません。
毛鉤は
自然に流す or アクションを付ける
どちらです。
フライフィッシングでは
フライはナチュラルドラフトで流す物と思っている方も多いですが・・・
テンカラでは逆にアクションを付けるのが普通。
同じフィールドでどちらも釣れるのですから
どちらも正解。
ただし 難易度を考えると
逆さ毛鉤の方が釣り易いと思います。
浮いてる、沈める?毛鉤はどちらが釣れる
魚が表層近くにいる事は非常に危険な事です。
なぜなら
空からの天敵猛禽類等
肉食動物などに狙われ易いので
水面に出てきたくはありません。
捕食活動は出来るだけ水中で行いたいのです。
となると水面に浮く毛鉤よりも
水中に沈める毛鉤の方に分があります。
逆さ毛鉤はレッドワイヤー(鉛の針金)を巻かなけば
最初はドライフライ。
その時のステージは水面ぶら下がり
フローティング ニンフに近いステージですね。
沈めるフライだからと無理に濡らす必要はありません
そして
この時はナチュラルドリフトで流します。
次に
マテリアルによりますが
2,3回流した後
逆さ毛鉤は沈むようになります。
この時はナチュラルドリフトは止めて
フライを引いてアクションを付けて魚を誘います。
時間経過で全く違う事をするのです。
この後はドライフライのように水面浮くように乾かす必要もなく
フロータントで水面張力を復活させる必要もありません。
魚が釣れて魚のヌルが付着しても関係なく
沈めた方が釣り易いし、ずっと釣り続けられるので
逆さ毛鉤の方が釣り易いのは間違いありません。
逆さ毛鉤は接近戦用 アウトリガースタイルで
逆さ毛鉤にも欠点があって
基本的には沈めての毛鉤。
沈める毛鉤は手元に伝わるか、張ったラインの動きでアタリを取ります。
つまり
竿を立てて ラインを水に浸けないアウトリガースタイルで使います。
アウトリガースタイルは沈める毛鉤には非常に相性が良く
テンカラでは基本的にアウトリガースタイルです。
フライフィッシングでも当然できる釣り方ですが
竿の長さが探れる範囲になりますので
川幅が広くなると
8f前後のフライロッドは不利になると思われます。
ただ川幅が小さいボサッ川は逆にフライロッドの方が有利だったりするので
8f前後(2.4m前後)のフライロッドにするか
3.6mのテンカラロッドなのかは
通う経緯流などにより好みでお選びください。
逆さ毛鉤の巻き方
逆さ毛鉤を巻き方は
- ファンデーションして
- ハックル巻いて
- ボデイを作って(ダビングもしなくて良し)
- ハーフヒッチで留めれば
巻けてしまいます。
それでも肝があって
ハックルの向きがフックのアイ側に向く(逆さになる様に)ように巻くことです。
巻き方ですが動画を見るのが
一番分かります。
分か易いと思った動画のリンクを貼っておきますので
逆さ毛鉤を巻きたい人は参考にしてください
最後にハーフヒッチで終えていますが
自分はウイップフィニッシャーを使います
扱えるように(体が覚える)なってしまうと
こんなに便利な物はないからです。
まとめると
逆さ毛鉤は巻き方が簡単。
逆さ毛鉤は使うマテリアルが安く済む。
逆さ毛鉤はタイイングツールが安物でも巻ける。
逆さ毛鉤はドラグを気にする事なく使える。
逆さ毛鉤は沈めるフライなので壊れるまで使い続けられる。
逆さ毛鉤はアウトリガースタイルでフライを流す。
釣具マニアの報告でした。
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