雲見温泉 囲炉裏の宿 おおうえ

優良釣具販売評価術
釣具マニアです。
会社帰りに釣り仲間と飲み屋に入って釣り談義
酔っ払た勢いで1泊2日の釣り遠征だ!
と喚きだす輩。
こいつ等と伊豆に遠征に行く時は
伊豆の温泉民宿と決まっている。
釣った魚を飽食している彼らは天然の新鮮な魚の味が
激旨いことを知っているのである。
どうせ海の幸と酒、釣り談義に意識が集中するのであるから
部屋の内装など気にもしない
伊豆の温泉民宿は旅館でもホテルでも出ないような
漁師が朝に獲た都会では味わえない
魚が味わえる事が重要であるとの認識である。
旅館、ホテルより内装、温泉の見た目は落ちるのであるが
源泉かけ流しの温泉の質とかは変わらない
部屋も暖かくて快適に過ごせればいいので
窓からの風景などの花鳥風月などは関係ないのである。
もともと釣り場での風景で日常的に花鳥風月を堪能しているので
宿に戻ってまで味わう必要もない
興味は民宿ならではの美味、珍味に集中するのであるが・・・
友人Aが雲見温泉で囲炉裏端で山海の珍味が味わえる温泉民宿があると
酒宴での席でビール片手に釣具マニアと周りの釣り仲間に話すのである。
宿の趣きなどをそれほど気にしない連中であるが
「Aよ。囲炉裏で食事とは趣があって面白そうではないか」
と賛同した為に
酒の勢いも手伝ってか
急遽釣り遠征に「囲炉裏の宿 おおうえ」
なる温泉民宿に泊まり釣りををする事になるのだが
何時もその場その時その気分の決定である。
翌日宿に電話してみると予約できた
伊豆の温泉民宿に泊るときは基本料金に一人あたま
幾らかプラスした食事をお願いする。
宿にお任せでということになるのだが
特別プランより当たりの食事が出ることが多いからだ。
遠征当日、魚君たちにはふられた、
釣具マニアを含むのんべい一行は不調な釣りを忘れて
温泉と囲炉裏と海の幸に思いを馳せて宿に急ぐことに
良くいらっしゃいましたと迎えられ宿につくと
部屋につくなり温泉に直行。
民宿の温泉なので小さいのですが清潔でじっくりと旅の疲れ・・・・
ではなく、毎度の釣れない悔しさによる疲労を洗い流すのであります。
お腹がグーとなる頃に囲炉裏の準備が出来たとの事で
囲炉裏処に向かう、
中々趣があって好いのであるが、炭火からの温もりが
何か気持ちをリラックスさせる。
囲炉裏に吊るされている自在鉤にはぐつぐつと
味噌と魚と野菜が煮えた美味しそうな匂いを漂わせている
一同目を輝かせて興奮の坩堝に・・・
まづは温泉で火照った体をビールをがぶ飲みして潤すと
頼んでいた魚介を囲炉裏の網にぶち込んで焼く
なんとも好い匂いが漂いたして食べた魚介は絶品
「うまいな~~」
「遠赤外線が中まで火を通してくれるからだよ」
「いやいや、それだけでは無いぞ、かけた醤油がこぼれて
炭火で焼かれた匂いが香ばしいのだ」
と何故囲炉裏の食事は旨いのかと盛り上がる。
ふと刺身の中で特別料理の一品に見たことが無い魚が
1匹まるまる刺身になっている。
体表は黒銀で黄色と赤みがかった部分もある魚で
食してみると、白身の魚のクセの無い上品な味わいとしゃきしゃきした歯ごたえが
一同この刺身たとえようの無いほど絶品と絶句するほどの旨さ!
一人厨房に駆け込んで
宿の人に魚の種類を聞くと
タカベとのこと
「・・・こんなに大きいタカベがいるんだ・・・」
「外観はタカベのようだが体表の色が見たこと無いぞ」
「俺!こんなタカベ釣ったこと無い」
「お前が釣れるのは木っ端メジナが関の山だろ」
「何!そういうお前はネンブツダイとスズメダイだろ」
「俺はこの前シマアジ釣ったぞ!」
「15cmでえばるな!」
「ぐふー・・・」
結局幻の魚だと意見の一致を見るわけだが
酔っ払いの寛容さはあまり考えないのである。
食事の最後のほうになると
囲炉裏に吊るされている自在鉤にはぐつぐつと
味噌と魚と野菜が煮えた美味しそうな匂いを漂わせている
ここら辺になると酒を飲みすぎて
釣具マニアに記憶はぶつ切れ
周りのみんなは凄く旨かったと
釣具マニアも旨い旨いと食っていたようですが
味の記憶は綺麗にありませんでしたね・・・
それでも朝風呂に入る事と
朝食で飯3杯は鉄板の釣具マニア
数年前の事ですが
宿の方には騒がしい連中で大変申し訳なく
にこやかに対応していただいた事に感謝しながら
謝意を表すのであります。

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